結論から言えば、一口馬主投資を一般的な金融商品と同列の「投資」として捉えるのは極めて危険だ。netkeiba.comの膨大な競走馬データベースやJRA-VANの公式登録統計を分析すると、JRAでデビューしたサラブレッドの中で生涯獲得賞金が出資金と維持費を上回る「黒字馬」の割合は、全体のわずか10〜15%程度に過ぎない。
残りの8割以上の馬は赤字でキャリアを終える。さらに、1勝もできずに未勝利戦の期間が終わる3歳秋で引退を余儀なくされる馬が約半数を占める。未勝利で引退した場合、初期出資金の大部分は回収できず、毎月の維持費だけがキャッシュアウトとして残る。
もちろん、G1を複数制覇するような歴史的名馬に出資できれば、出資金の10倍から20倍を超える配当や、種牡馬入りに伴う高額なシンジケート売却金という夢のようなリターンを手にできる。だがそれは、極めて歪な歪みを持ったハイリスク・ハイリターンの世界であり、再現性のある資産運用というよりは、エンターテインメントの対価として資金を投じるべき性質のものだ。