鍵を握るのは「交差反応」と呼ばれる現象である。スギ花粉症を患っている人の体内には、スギ花粉を攻撃するためのIgE抗体がスタンバイしている。問題は、トマトに含まれる植物タンパク質「プロフィリン」などの構造が、花粉のアレルゲン構造と酷似している点にある。
抗体は分子レベルで敵を判別する。そのため、形状が似通っているだけで「スギ花粉が侵入してきた」と錯覚し、トマトのタンパク質に結合してしまう。これが交差反応の正体だ。花粉症の重症度が高い人ほど抗体価が高く、生トマトを一口食べただけで口内に激しい拒絶反応が引き起こされるケースが目立つ。