睡蓮と蓮はどちらも水面に咲くため混同されがちですが、植物学的にはまったく異なるグループに属しています。かつては同じスイレン科に分類されていたものの、近年のDNA解析・分類体系(APG分類体系)では睡蓮がスイレン目スイレン科、蓮がヤマモガシ目ハス科と大きく分かれました。
初心者でもひと目で見分けられるポイントは、主に以下の3点です。
① 葉の形状と撥水性
睡蓮の葉にはハサミを入れたような深い切れ込み(スリット)があり、表面に光沢があって水面にペタリと浮かびます。水滴を弾くロータス効果はありません。一方、蓮の葉は切れ込みのない完全な円形で、水面より高く立ち上がり、表面の微細構造によって水を玉のように弾きます。
② 花の咲く位置
睡蓮は基本的に水面すれすれ、または水面から数センチ〜十数センチの低い位置で咲きます。蓮の花は水面から数十センチから1メートル以上も高く茎を伸ばし、空に向かって大輪を咲かせます。
③ 地下茎と食用
蓮の肥大した地下茎は食卓でおなじみの「レンコン(蓮根)」ですが、睡蓮の地下茎はワサビ状や球根状で、一般的に食用には適しません。