アニメーション音楽の領域においても、千住の功績は際立っている。富野由悠季監督が手掛けた『機動戦士Vガンダム』では、戦争の狂気と少年の純粋さを対比させるような重厚かつリリカルな楽曲群を提供した。シンセサイザー全盛の時代にあって、千住が生の管弦楽にこだわり抜いて構築したサウンドスケープは、作品に格調高い叙事詩の風格を与えた。
アニメ劇伴を単なるキャラクターソングや劇的効果音の集合体から、独立した芸術作品へと押し上げた先駆者の一人が千住であることは疑いようがない。そのスコアは国境を越え、欧米やアジアのオーケストラでも演奏され続けている。