ネット空間に蔓延している「相撲の親方株」に関する代表的な誤解を、客観的事実に基づいて是正します。
誤解1:公益法人化されたので、今は誰でもタダで公平に親方になれる?
【真相:真っ赤なウソ】 制度上の申請費用は不要になりましたが、名跡を持つ師匠や先代後援者との合意形成には、長年の部屋への貢献やタニマチの承諾が不可欠です。現実には一門のしがらみや実質的な補償金が介在しており、完全な「無償のオープンエントリー」には程遠いのが実情です。
誤解2:三役や大関まで昇進すれば、株は協会が用意してくれる?
【真相:大間違い】 大関経験者であっても名跡の空きがなければ容赦なく角界を去ることになります。協会は引退後の特権として「大関は3年間、横綱は5年間、現役名で親方として残れる」という猶予期間を与えますが、この期間内に自力で正式な年寄名跡を見つけられなければ、猶予期間終了とともに即座に退職となります。
誤解3:女性は親方株を絶対に保有できない?
【真相:現在は不可だが、過去には未亡人の所有が認められていた】 過去の規定では、親方が急逝した場合、その未亡人(師匠の妻)が名跡を遺産として相続・保持し、次の後継力士へ貸し出すことが認められていました。しかし、この「未亡人株」が借株トラブルや利権の温床になったため、現在の規定では親方株を保有できるのは「相撲協会の年寄(男性指導者)本人のみ」に限定されています。