田野氏が経営の根幹に置いているのが、近江商人の教えである「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」だ。目先の利益だけを追求する販売姿勢は排除される。
店舗を訪れた顧客は、温和でユーモアに溢れた接客に包まれる。スタッフは顧客の名前や好みのテイスト、過去の購入履歴はもちろん、ちょっとした会話のニュアンスまで細やかに記憶している。
「服を売るのではない。着る人の人生に寄り添う体験を提供しているのだ」
採用においても、効率性より人間味や熱量が重視される。実際、創業時のメンバーや現在のスタッフの多くは、前職時代の繋がりや、互いの志に共鳴した人間関係を通じて集まった。強い絆で結ばれたチームだからこそ、血の通った温かいサービスが実現可能となる。