広場の一角から漂う香ばしい醤油の焦げる匂い。これこそが、訪れる者を虜にする市場メシの真骨頂だ。朝市新鮮広場には、ガイドブックには決して載らない、通だけが通い詰める穴場店舗が点在している。早朝6時にしか焼き上がらない限定のマグロカマ焼きや、水揚げされたばかりの白身魚を惜しげもなく盛った日替わり海鮮丼は、わずか30分で完売の札がかかる。
さらに奥まった路地には、元寿司職人の店主が営む立ち食いブースが存在する。その日の朝に競り落としたばかりの極上ネタを赤酢のシャリで握る一貫は、高級店に匹敵するクオリティを手頃な価格で堪能できる。こうした隠れた名店を探し当てることこそ、朝の市場巡りの醍醐味に他ならない。