サミュエル・L・ジャクソンは1948年12月21日生まれ、アメリカ・ワシントンD.C.出身です。学生時代は公民権運動に深く身を投じ、一時は演劇とは異なる道を歩んでいましたが、大学時代に演技の魅力に目覚めて俳優の道へと進みました。
しかし、ブレイクまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。20代から30代にかけてはニューヨークの舞台や端役を中心に活動していましたが、アルコールや薬物依存症に苦しむ過酷な暗黒期を経験します。リハビリ施設での過酷な治療を乗り越えた直後、スパイク・リー監督の映画『ジャングル・フィーバー』(1991年)でドラッグ中毒者の役を演じ切り、カンヌ国際映画祭で助演賞を受賞して脚光を浴びました。
そして彼の運命を決定づけたのが、クエンティン・タランティーノ監督の傑作『パルプ・フィクション』(1994年)です。哲学的な聖書の言葉を引用しながら冷徹に標的を追い詰める殺し屋ジュールス・ウィンフィールド役は世界中に衝撃を与え、アカデミー助演男優賞にノミネート。当時45歳という、ハリウッドでは異例の「超遅咲き」でのスターダム獲得となりました。