華やかなキー局の数字とは対照的に、放送局の地域差によって生じる給与格差は極めてシビアです。特に地方局アナウンサー年収の実態を見ると、大都市圏(準キー局・基幹局)を除けば、一般的な20代〜30代の平均年収は400万〜600万円程度に落ち着くケースが大半を占めます。
キー局と地方局でこれほど極端な格差が生じる決定的な理由は、電波がカバーする市場規模(視聴人口)と広告スポンサー料の構造的差異にあります。全国ネットの番組枠を抱え、大手ナショナルクライアントから巨額の出稿を受けるキー局と、限られた地域商圏の広告収入に依存する地方局とでは、人件費として配分できる原資そのものの桁が違います。
その結果、20代から定年までのアナウンサー生涯年収を比較した場合、キー局アナウンサーが3億円〜4億円以上に達するのに対し、地方局では1億5,000万〜2億円前後にとどまることも多く、生涯で1億円から2億円近い格差が生じるのが実情です。
一方、公共放送であるNHKアナウンサー年収は、民放キー局ほどの突出した水準ではないものの、極めて安定した給与カーブを描きます。20代後半で500万〜600万円、30代で750万〜900万円前後、管理職となる40代以降で1,000万〜1,200万円程度が相場とされています。全国転勤に伴う手当や福利厚生の手厚さを考慮すると、地方民放局を大きく上回り、準キー局に匹敵する待遇水準を維持しています。