長年、対面でのプロによるフィッティングを主軸としてきたインナーウェア・ランジェリー業界は、いまデジタル技術による大きな転換期を迎えている。その牽引役となっているのが、老舗メーカーの知見と新興プラットフォームのデータ解析力だ。
業界のパイオニアである株式会社ワコールは、長年蓄積された数万人規模の女性体型データを活用し、3Dボディスキャナーを用いた精密な計測システムを店舗に導入。わずか数秒で身体の周囲長や体積をミリ単位で可視化する技術を確立した。また、トリンプ・インターナショナル・ジャパンも定期的なマーケット白書を通じて消費者の意識変化を追い続け、着用感とシルエットを両立する新素材開発にデータを還元している。
さらに、EC大手のZOZOTOWNをはじめとするデジタルプラットフォームは、膨大な購買履歴とサイズ計測アルゴリズムを掛け合わせ、オンラインでも失敗しない推奨システムを構築した。店頭での対面採寸に気後れしていた層を取り込み、業界全体のデータ精度を底上げしている。