2026年最新世界情勢を俯瞰すると、欧州主要国において極右政党はもはや「泡沫候補」ではなく、国家の舵取りを左右する「第一党クラスの現実的権力」へと定着しました。
特に象徴的なのがフランスとドイツの2大国です。
フランスでは、マリーヌ・ル・ペン氏が主導してきたフランス国民連合(RN)が、若き党首ジョルダン・バルデラ氏のもとで強固な支持基盤を固めました。徹底した「脱悪魔化(dédiabolisation)」によって過激な反ユダヤ主義色を一掃し、年金支給年齢の引き下げや購買力向上など左派的な経済政策をも取り込んだことで、従来の保守層から旧共産党支持層までを幅広く包摂。国政選挙でキャスティングボートを握り続け、大統領選でも常に最有力候補の一角を占めています。
一方、第二次世界大戦の反省から極右の台頭に最も厳格だったドイツでも激震が走っています。ドイツのための選択肢(AfD)は、旧東ドイツ地域での圧倒的な支持を足がかりに全国的な支持率で20%台を維持。連邦憲法擁護庁から「右翼過激主義の疑いがある組織」として監視対象に指定され、主要政党が連立を拒む「防火壁(Brandmauer)」を築いているものの、地方議会レベルではAfDを無視した政権運営が不可能な事態が常態化しています。
イタリアのメローニ政権、オランダの自由党(PVV)の躍進、オーストリア自由党の勢力拡大などを含め、欧州の政治風景は「既成中道派 vs 極右ポピュリズム」という新たな対立軸へと完全に書き換わりました。