見た目の急速な老化を食い止める医学的選択肢として、確固たる地位を築いているのがホルモン補充療法(HRT)だ。減少したエストロゲンを経皮パッチやジェル、経口薬によって微量補うこの治療法は、ホットフラッシュや不眠といった更年期障害の諸症状を鎮めるだけでなく、皮膚のコラーゲン密度を高め、表皮の水分保持力を回復させることが学術的にも認められている。
医療機関での治療と並び、セルフケアの領域で熱い注目を集めるのが「エクオール」だ。大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換されて生まれるエクオールは、エストロゲン受容体に直接働きかけ、エストロゲンに似たマイルドな作用を発揮する。しかし、日本人女性の約2人に1人は体内でエクオールを産生する腸内細菌を持っていないことが判明している。
自らがエクオール産生者であるかを検査キットで把握し、必要に応じてサプリメントなどで直接補う手法は、皮膚の弾力性改善や目元のシワ面積の抑制に対して確かなエビデンスを積み重ねている。医療と機能性成分の賢明な使い分けが、エイジングの速度を大きく左右する。