聖トマス大学が閉校へ至った最大の理由は、急激な少子化と受験生の志向変化に伴う深刻な定員割れでした。2000年代半ば以降、関西圏では中堅・上位私立大学(関関同立や産近甲龍など)が大規模な学部新設や都心型キャンパスの展開を急速に推し進めました。この影響を最もダイレクトに受けたのが、郊外型の中小規模私立大学です。
改名直後の2008年度・2009年度には志願者が激減。入学定員200人に対し、2009年春の入学者数はわずか16人(定員充足率8%)にまで落ち込みました。学納金収入が著しく減少したことで大学運営の財政基盤は急速に悪化し、単独での経営継続が極めて困難な水準に達したのです。
学校法人は他大学との統合や包括連携の道を模索したものの合意には至らず、2010年度(平成22年度)からの新規学生募集停止を決断。在校生全員の卒業および進路支援を終えた2014年3月、文部科学省へ大学廃止届を提出し、52年にわたる歴史に静かに幕を下ろしました。