球数管理の徹底と並行して導入されたタイブレーク制度は、試合時間の短縮と球数抑制に一定の成果をもたらした。無死一、二塁から始まる極限のプレッシャー下では、1イニングあたりの球数消費が抑えられる傾向にあるからだ。しかし、このルール変更は新たな副産物を生み出した。それは選手層の厚さによる「学校間格差」の拡大である。
全国から有望な投手を集められる私立強豪校が複数枚の本格派を揃えてローテーションを組む一方、部員数の限られた公立校や地方の単独チームは一人の主戦投手に依存せざるを得ない。500球の上限に達した時点でマウンドを託せる控え投手がいないという現実は、地方予選の現場でよりシビアな格差となって表面化している。