この技のルーツを辿ると、日本プロレス協会時代、師匠である力道山から受けた過酷な基礎練習に突き当たる。大相撲から読売ジャイアンツの投手、そしてプロレスへと転身した馬場は、類まれな巨体を持ちながらも、当初はその扱いに苦心していた。
転機となったのは、1960年代初頭のアメリカ武者修行だ。「ババ・ザ・ジャイアント」として各地を転戦するなか、欧米の大型レスラーが使うフロントハイキックを吸収。ロープに振った相手が戻ってくる反動を利用し、カウンターで顔面に足を突き出す独自のフォームを確立した。力任せに蹴るのではなく、相手の突進スピードをそのまま衝撃へと変換する合理的戦術こそ、この技の核心だった。