かつて街角を席巻した「漫画喫茶」は、法規制の整備や利用者層の変化に伴い、劇的な構造転換を迫られてきた。業界団体である日本複合カフェ協会が主導する身元確認の徹底や防犯・衛生基準の厳格化は、業界全体のイメージをクリーンなものへと刷新する決定打となった。かつてコミック&インターネットカフェと呼ばれた業態は、時代の要請に合わせて飲食、リラクゼーション、ビジネス機能を貪欲に取り込み、複合カフェ産業という一大市場へと成長を遂げた経緯がある。
特に近年進んだのは、オープン席主体のレイアウトから鍵付き完全個室への全面的なシフトだ。警察の指導や風営法関連のガイドラインを遵守しながら、消防法をクリアした防音構造のプライベートルームを各社が相次いで導入した。周囲の視線やタイピング音、隣室の気配を完全に遮断できる環境が整備されたことで、女性のソロ利用やシニア層の趣味の拠点としても支持を拡大している。