同じく1964年、松竹で公開された篠田正浩監督のノワール映画『乾いた花』では、まったく異なる冷徹な色香を放っている。闇カジノに現れる謎めいた令嬢・冴子役を務めた彼女は、破滅の匂いに惹かれる危うい精神を、冷たく研ぎ澄まされた美貌で体現した。
池部良演じる出所したばかりのヤクザとのヒリつくような心理戦。スリルと死の予感に瞳を輝かせる彼女の佇まいは、肉体的な露出以上にエロティックであり、観客の心に深い爪痕を残す。日活のポップな輝きとは対照的な、松竹作品で見せた陰影に富んだ演技力は、彼女が一過性のアイドルではなく、卓越した表現者であることを決定づけた。