いまやフードテック (代替肉・植物性プロテイン産業)の研究所でも、この穀物が主役に据えられている。高度に加工された大豆分離タンパク質や過剰な添加物に依存する「第一世代の代替肉」に対し、消費者の目は厳しくなり始めた。映画『フード・インク (Food, Inc.)』が暴いた巨大工場型畜産の歪みや、作家マイケル・ポーランが『雑食動物のジレンマ』で問いかけた「私たちは何を食べるべきか」という根源的な問いが、いま改めて突きつけられている。
求められているのは、過度な精製を経ない「本物のホールフード」だ。粒のまま茹でて水分を含ませるだけで、驚くほど自然なミンチ肉のテクスチャーを生み出す特性は、クリーンラベルを求める開発者にとってまさに理想郷と言える。不自然な結着剤や香料を使わずとも、香ばしい焼き目とジューシーな噛みごたえを両立できるのだ。