時計の針を2011年に戻そう。マッドハウスの創業メンバーとしてアニメ史に名を刻む名物プロデューサー丸山正雄が、表現の新たな地平を切り拓くべく立ち上げた小さな組織。それこそが株式会社MAPPAの起源だ。
転機をもたらしたのは、経営のタクトを引き継いだ大塚学の台頭である。従来のアニメ業界に根深く残っていた製作委員会方式による「リスク回避型の構造」に疑問を投げかけ、自社出資による直接的な権利獲得へ舵を切る。単なる受託型のアニメーション制作会社という枠組みを軽々と踏み越え、IPを自ら主導するグローバルブランドへと脱皮を遂げた瞬間だった。