ジョックロックを巡っては、あまりのインパクトから都市伝説的な誤解も散見されます。報道データと学校側の運用実態を照合すると、以下の3つの事実が明らかになります。
第一の誤解は「ジョックロックを流せば100%逆転できる」という神話です。
過去の甲子園データにおいて、ジョックロック演奏時の得点確率は一般的な好機時を大幅に上回る約60〜70%台という脅威の数値を記録していますが、当然ながら無得点に終わるイニングも存在します。しかし、「無得点だった記憶」はファンの脳裏から消え去り、「魔曲発動からの劇的逆転サヨナラ」という鮮烈なハイライトのみが選択的記憶として定着するため、神格化が進んだ側面があります。
第二の誤解は「他校は演奏してはならない」という暗黙の禁止令です。
智弁和歌山の代名詞として定着しているため、高校野球の暗黙の了解として他校が甲子園で演奏することを遠慮する傾向はありますが、著作権法上や高野連の規定で使用が禁じられているわけではありません。近年では地方大会でオマージュとして取り入れる学校も現れていますが、智弁和歌山ほどの音圧と高速演奏を再現できる吹奏楽部は極めて稀です。