折り紙を独自の表現芸術へと昇華させた歴史を語る上で、創作折り紙の父として知られる吉澤章氏の功績は外せない。紙に湿気を与えて柔らかな曲線を造形する「ウェットフォールディング」などの技術は、命なき紙に有機的な躍動感を与える革新となった。この伝統的基盤の上に立ち、21世紀の折り紙界に彗星のごとく現れたのが、世界最高峰の折り紙作家・神谷哲史氏だ。
神谷氏が生み出したペガサス作品の数々は、その圧倒的な密度と計算し尽くされた構造で世界中のファンを震撼させた。彼のアトリエから生み出された数々の精巧な作品群、そしてそれらの詳細な手順を記録した著書『神谷哲史作品集』は、世界中のモデラーにとって不朽のバイブルとなっている。一枚の紙から紡がれる幾何学とアートの融合は、後進の作家たちに計り知れない衝撃を与え続けている。