厚生労働省が強力に旗を振る医療DXの波は、外来受診のあり方を劇的に塗り替えている。その中核を成すのが、マイナンバーカードを保険証として利用するマイナポータルのシステム連携だ。初診受付窓口のカードリーダーにカードをかざし、過去の診療情報や特定健診結果、処方薬の履歴閲覧に同意するだけで、医師は初診の段階から患者の正確な医療データを手元のモニターで把握できる。
このデータ連携により、初診時の問診票記入にかかる手間が大幅に削減されるだけでなく、重複投薬の防止や過去のアレルギー歴に基づく危険な副作用の回避が瞬時に可能となった。紙のお薬手帳を何冊も持ち歩くストレスから解放され、より安全で的確な投薬設計が受けられる点は、受診者が実感できる最大のデジタル恩恵と言える。