MLB Networkのスタジオトークや専門解説者たちの議論に耳を傾けると、大谷批判の背景にあるもう一つの構造が見えてくる。それは、放送権ビジネスと地域ファンの温度差だ。
日本国内ではSPOTV NOWや地上波での連日中継が社会現象化している一方、アメリカ現地では地域密着型のローカル中継が基本となる。ニューヨーク、ボストン、シカゴ、フィラデルフィア。東海岸の熱狂的なファンにとって、西海岸のドジャースばかりが全国ネットで持ち上げられる状況は面白いはずがない。
「私たちの応援するチームが無視され、なぜ大谷の凡打ひとつでニュース速報が流れるのか」。この積もり積もったローカルファンの不満が、大谷という個人への反発へと転化していく構造が、米球界のメディア環境には確実に存在する。