八幡坂の魅力は、実写映像にとどまらない。劇場版シリーズでも屈指のヒットを記録した映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』では、函館の街全体とともに八幡坂が象徴的な舞台として緻密に描かれた。劇中のアングルをそのままファインダーに収めようと、公開以降、若い世代を中心としたファンの来訪が後を絶たない。
さらに近年、NetflixやAmazon Prime Videoといったグローバル配信プラットフォームを通じて、日本の映画やドラマが世界中で同時に視聴される環境が整った。かつては国内旅行者が中心だったこの坂道に、北米やアジア、ヨーロッパからのインバウンド旅行者が目立つようになったのは、配信作品をきっかけとした国境なきフィルムツーリズム(聖地巡礼)が定着した証拠だ。