世界遺産・下鴨神社(賀茂御祖神社)の南端に位置するこの三角州は、古くから京都の歴史と治水の最前線であり続けた。平安の昔から氾濫を繰り返してきた暴れ川をいかに御するかという課題に対し、数え切れないほどの改修工事が重ねられてきた。
近代に入り、大正から昭和初期の大改修によって現在の強固な護岸と広場が整備された。巨大なコンクリートで完全に蓋をしてしまうのではなく、市民が水辺に親しめる緩やかな親水空間として設計された英断こそが、現代における奇跡的な開放感を生み出している。歴史的な治水インフラと人々の憩いの場が見事に調和した、都市デザインの傑作とも言えるだろう。