高塔山周辺の景観美は、多くの映画人をも虜にしてきた。その立役者となったのが、ロケ誘致のパイオニアとして知られる北九州フィルム・コミッションだ。街の無骨さと情緒を巧みに映像へと橋渡しする彼らの手腕により、若松の街並みと高塔山からの眺望は数々の名作に刻まれてきた。
青春のほろ苦さと昭和の熱気を描いた映画『おっぱいバレー』では、ノスタルジックな港町の空気感とともに若松の風景が印象的に切り取られた。また、壮大なスケールで描かれたアクション大作、映画『図書館戦争』シリーズにおいても、北九州の重厚な都市構造と立体的なロケーションが物語の世界観を強固に支えた。
作品を愛するファンがスクリーンと同じアングルを求めて山頂を訪れるフィルムツーリズムの波は、今や一過性のブームを超え、旅の新しいスタンダードとして定着している。