クイーンズランド州の農場育ちの少女が、いまやワーナー・ブラザースをはじめとする大手スタジオを動かす最大のゲームチェンジャーとなった。映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の熱狂を間近で体感し、自身の製作会社ラッキーチャップ・エンターテインメントを立ち上げたマーゴット・ロビーの手腕は、映画ビジネスの歴史に深く刻まれている。
世界中で記録的な興行収入を叩き出した映画『バービー』の歴史的成功は、彼女の鋭利なビジネスセンスと類まれな表現力が合致した結果にほかならない。単なる主演女優に安住せず、作品全体のテーマ性やクリエイティブの主導権を握る彼女のスタンスは、ハリウッド映画産業における女性の立ち位置を根本から刷新した。カメラの前で見せる陽光のような笑顔の裏側には、緻密な計算と映画への飽くなき執念が宿っている。