昭和後期の日本のテレビドラマ界を語る上で、大映テレビが放った強烈なインパクトを外すことはできない。大仰なナレーション、運命の過酷さをこれでもかと強調するプロット、そして俳優たちの感情剥き出しの熱演。その頂点に君臨した金字塔が『スクール☆ウォーズ』である。落ちこぼれ軍団がラグビーを通じて更生していくスポ根ドラマの枠組みでありながら、そこには常に濃厚な人間ドラマと昭和特有の切迫感が漂っていた。
この濃密極まりない世界観において、小田かおるが見せた鋭い眼差しとリアリティは、過剰な劇的演出の中でもひときわ異彩を放っていた。記号的なキャラクターに終始しがちな青春群像劇の中で、彼女の放つ生身の質感は物語に確かな説得力を与えていたのである。荒唐無稽とも思えるドラマツルギーを観客に信じ込ませるだけの「真実味」が、彼女の佇まいには宿っていた。