近年、Netflixで配信され世界的なヒットを記録したドラマ『First Love 初恋』は、宇多田ヒカルの名曲群をモチーフに据え、世代を超えて新たな感動を呼び起こした。この作品の広がりとともに、物語の深層に通底する母・藤圭子の存在感にも再びスポットライトが当てられている。
画面から溢れ出る叙情性や、胸を締め付けるような切なさは、かつて母が放ったブルースの魂と地続きであることに多くの視聴者が気付き始めている。かつての演歌と現代のポップスというジャンルの壁を飛び越え、母から娘へと受け継がれた「哀愁の遺伝子」が、ストリーミング全盛の現代においても圧倒的な説得力を持って世界中で響き渡っている。