映画俳優としての沢田研二もまた、唯一無二の光を放ち続けている。1979年に公開された長谷川和彦監督の傑作『太陽を盗んだ男』で見せた、原爆を手作りする孤独な理科教師役の狂気と疾走感は、映画史に深く刻まれている。
それから40余年。2026年公開の主演映画『土を喰らう十二ヵ月』では、長野の人里離れた山荘で土を耕し、旬の食材を料理して暮らす作家・ツトム役を滋味豊かに演じきった。老いを受け入れ、自然のサイクルとともに生きるその佇まいは、飾り立てることをやめた現在の沢田研二の人生哲学と見事に重なり合っている。