世界は再び見えない壁に覆われつつある。米中対立の激化、中東の火種、資源を巡る水面下の暗闘。いま地政学・国際政治の最前線で起きているのは、外交辞令の応酬ではなく、陰謀と実利が交錯するスパイ・インテリジェンスのせめぎ合いだ。
かつて落合信彦が暴き出したのは、まさに表舞台のニュースが決して報じない国家の暗部だった。CIA(アメリカ中央情報局)をはじめとする諜報機関の工作員たちと直接対峙し、彼らの肉声を紙面に叩きつけた国際ジャーナリズムの手法は、現代の情報戦を見抜くための最高の補助線となる。国家が国民を欺くメカニズムと、その裏で暗躍する組織の論理。彼が提示した地政学的な視座は、複雑怪奇な世界を読み解くための羅針盤として、いま劇的な再評価を受けている。