読書感想文で挫折する最大の理由は、「学校推薦の重厚すぎる文学全集」や「親に勧められた興味のない本」を無理に選んでしまう点にあります。退屈な本を読み通すこと自体が苦痛になり、肝心の感想も「面白かったです」「勉強になりました」といった月並みな言葉しか出てこなくなります。
スラスラと文章が湧き出る本には、共通する3つの選定基準が存在します。
第1に、「主人公の年齢や境遇が自分と近いこと」です。部活の挫折や友人関係の摩擦、進路の悩みなど、自身の日常と地続きのテーマであれば、実体験と比較しながら自然と筆が進みます。第2に、「物語の中に明確な価値観の対立があること」。単なるハッピーエンドではなく、「自分ならどう行動したか」を考えさせる問いがある作品は、原稿用紙のマス目を埋める格好の材料になります。そして第3に、「無理のないページ数であること」です。読了に何日も費やす大著よりも、短時間で読めて咀嚼に時間を使える作品を選ぶことが賢明な戦略といえます。