1990年代初頭の伝説的ドラマ『東京ラブストーリー』で永尾完治役を演じ、社会現象を巻き起こした青年は、時を経て風格漂うベテランへと進化した。フジテレビジョンの月9枠で再び主演を務めた『SUITS/スーツ』シリーズで見せた敏腕弁護士・甲斐正午役の佇まいには、若き日の熱情に加え、大人の包容力と深遠な陰影が宿っていた。
独身時代のストイックな集中力に、父親としての責任感や家庭という安息地が加わったことで、表現のレンジは確実に広がっている。共演者やスタッフへの気配りにも柔軟さが増し、かつての「妥協なき完璧主義者」から「周囲を包み込むリーダー」への変化が現場でも語られている。結婚という人生の転機は、表現者としての彼をさらに高みへと押し上げる契機となった。