事件の引き金となったのは、一方的な復縁の要求だった。犯人の男は、被害者の女性が結婚して新たな人生を歩み始めたことを知ると、脅迫的なメールを大量に送りつけるようになる。その数は1日に数百通に及ぶこともあった。警察への相談や警告も、男の歪んだ執着を止めることはできなかった。
そして2012年11月6日、男は逗子市の被害者宅に押し入り、彼女を殺害した後に自らも命を絶った。最悪の結末。なぜ、新しい住所は漏れてしまったのか。被害者は名前も変え、住民票の閲覧制限もかけていたはずだった。そこに、この事件が「社会の欠陥」と呼ばれる理由がある。