おぼん・こぼんの真骨頂は、楽器演奏や歌、ダンスを取り入れた「音曲漫才」にある。ギターやハーモニカを巧みに操り、軽快なステップを踏みながらしゃべくりを展開するこのスタイルは、卓越した技術と長年の鍛錬がなければ成立しない。
若手漫才師の多くがマイク1本での素早い掛け合いを志向するなか、東京漫才の古き良き伝統芸能を体現する二人の存在は極めて貴重だ。一般社団法人漫才協会においても、後輩たちに舞台上での立ち振る舞いや間合い、エンターテインメントとしての漫才の奥深さを伝える生きた手本となっている。
「舞台に立ち続けることこそが芸人の本分」という彼らの姿勢は、浅草の演芸文化そのものを力強く支え続けている。