原作は、第26回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した谷口菜津子による新潮社のコミック。原作が持つシャープな問題意識とキャラクターへの深い愛着を損なうことなく、全12話の実写シリーズへと昇華させたのが脚本・監督を務めた山西竜矢の手腕である。
エッジの効いた意欲作を数多く生み出してきたテレビ東京の「ドラマ24」枠において、本作はひときわ繊細な光を放つ。大きな事件が起きるわけではない。だが、日常のささやかな会話や視線の交差に潜む感情の揺らぎを丁寧に拾い上げる演出は、日本のテレビドラマにおける人間ドラマの地平を着実に押し広げた。