日本バレーの歴史を振り返れば、時代ごとにチームを牽引し、同時に国民的ヒロインとして愛されたスターが存在する。ロンドン五輪で銅メダルを獲得し、屈託のないキャラクターで親しまれた木村沙織。そして、キャプテンとして重圧を背負いながら攻守の要として君臨し、見る者を勇気づける気迫と柔らかな笑顔を兼ね備えていた古賀紗理那。彼女たちが残した足跡は、技術面だけでなく「愛されるアスリート像」の基準を大きく引き上げた。
そのバトンを託されたのが、イタリア・セリエAという世界最高峰の舞台で腕を磨き続ける石川真佑だ。小柄な体躯をものともせず、屈強な海外ブロッカーの間を射抜く技術とスピード。得点を決めた後に見せる愛らしいガッツポーズの裏には、異国の地で一人ストイックに身体を苛め抜くプロフェッショナルとしての覚悟が宿る。日本バレーボール協会が掲げる強化指針の中でも、個の突破力と発信力を併せ持つ彼女のような存在は、次代の象徴として圧倒的な輝きを放っている。