単なる偏食、あるいはバラエティ番組向けの演出。長年そう思われてきたこの習慣だが、実は元プロ野球選手としての身体的欲求が背景にあったのではないかという見方がある。板東氏は甲子園で大会奪三振記録を樹立し、プロでも中日ドラゴンズの主力投手として過酷なシーズンを戦い抜いた男だ。当時は「プロテイン」などという便利なサプリメントは存在しない。
傷ついた筋肉を修復するために、手軽で安価、そして効率的にタンパク質を摂取できる手段。それが彼にとっての卵だったのだ。現代のスポーツ科学の視点から見れば、運動直後にアミノ酸スコア100の卵を摂取するのは極めて合理的である。時代が彼の野生の勘に追いついていなかっただけなのかもしれない。