テレビドラマの領域においても、彼女は民放と公営放送の双方で決定的な足跡を残してきた。TBSテレビのヒット枠からNHKの大河ドラマや連続テレビ小説に至るまで、求められるトーンの違いを鮮やかに描き分ける技術は圧巻だ。人間関係の機微を丹念に掘り下げるヒューマンドラマでは、日常の延長線上にある繊細な感情の揺れを見事に表現してみせる。
一方で、極限状態の緊迫感が求められる医療ドラマにおいては、プロフェッショナルとしての冷静さと傷ついた人々に寄り添う温かさを同時に漂わせる。ジャンルを問わず作品の根底に流れるテーマを汲み取り、ストーリー全体の質を押し上げる手腕は、制作者たちからも絶大な信頼を獲得している理由だ。