華々しい世界的な再ブレイクの裏には、20年以上にわたる過酷な下積みと挫折の歴史が存在します。安村の経歴を振り返る上で欠かせないのが、かつて組んでいたお笑いコンビ「アームストロング」時代です。
幼稚園からの幼馴染であった栗山直人と2000年に結成したアームストロングは、東京吉本の若手劇場でトップクラスの人気を誇り、NHK新人演芸大賞を受賞するなど実力派として知られていました。しかし、方向性の違いなどから2014年に惜しまれつつ解散。当時すでに妻子を抱えていた安村は、30代前半にして突如ピン芸人としての再出発を余儀なくされました。
ピン転向後に生まれた「全裸に見えるポーズ」で2015年に『R-1ぐらんぷり』決勝進出、同年のユーキャン新語・流行語大賞トップテン入りと一気にスターダムへ駆け上がりますが、翌2016年に週刊誌による不倫スキャンダルが報じられ、仕事は激減。メディア露出が途絶える危機に瀕しました。
この最大の窮地を救ったのが、妻(嫁)の存在です。報道陣に対して感情的にならず、家庭内での信頼回復に努めた安村を厳しくも温かく支え、地方営業や地道な劇場出番をこなす夫を激励し続けました。テレビ番組の密着や自著でも語られている通り、「家族の絶対的な受容」があったからこそ、安村は腐ることなく肉体を維持し、海外挑戦という前人未到の賭けに出ることができたのです。