無性愛を自覚した人が直面しやすい疑問が、「なぜ自分は人に性的魅力を感じないのか」という無性愛の理由や原因に関する問いです。
結論から言えば、無性愛は異性愛や同性愛と同じく、生まれ持った先天的かつ自然な性的指向のバリエーションです。「過去の失恋によるトラウマ」「ホルモンバランスの乱れ」「性的な知識不足」などが原因として疑われがちですが、医学的な疾患や精神的な欠陥ではありません。
当事者が自覚するきっかけとして多いのは、次のような場面です。
10代の頃に周囲が「あの人がかっこいい・かわいい」「付き合ってエッチしたい」と盛り上がる中で、言葉の意味としては理解できても自分事としての衝動が一切湧かなかった体験。あるいは、交際を始めて恋人から性的な接触を求められた際に、喜びではなく強い苦痛や作業感、居心地の悪さを覚えたことを機に調べるケースが目立ちます。
フィクションの恋愛描写を「物語として面白いけれど、現実の人間に対して同じ感情を抱いたことがない」と俯瞰している自分に気づくことも、典型的な自覚のプロセスの1つです。