今回の発見の舞台となったのは、観光地としても名高い京都市東山区の寺院だ。2026年末から進められていた本堂の解体修理の過程で、仏像の胎内から小さな銅製の経筒が発見された。その中に収められていたのは、何重にも厳重に包まれた一本のスラス(巻物)だった。保存状態は奇跡的によく、専門家による赤外線スキャン分析の結果、和泉式部の筆跡と極めて高い確率で一致することが判明した。
ニュースが報じられるや否や、京都には世界中から文学ファンや研究者が殺到している。千年以上前の紙が、これほど鮮明な状態で現代に残されていたこと自体が奇跡に近い。文字は力強く、しかしどこか急いで書かれたような乱れがあり、当時の緊迫した状況を物語っている。