この独自のコンセプトを作り上げたのが、運営元である株式会社リーベルの創業者・近藤隆義氏だ。近藤氏はかつて「千疋屋総本店」で長年にわたり仕入れの現場に立ち、果物の競りや品質の厳選において卓越した眼識を培った伝説的職人である。その彼が創業時に掲げたのが、「お客様に本当に美味しい果物を心ゆくまで安く食べてもらいたい」というシンプルな、しかし妥妥のない理念だった。
伝統的な老舗フルーツパーラーの多くは、高級感や優雅な接客、洗練された内装にコストを費やす傾向がある。しかし、近藤氏の流儀は異なる。原価率を度外視してでも「料理やスイーツ全体の80%を果物で満たす」という無謀とも思える黄金律を貫いたのだ。カットして放置された果物は味も香りも落ちる。だからこそ、注文を受けてから熟練のスタッフが手作業で皮をむき、最適な切り方で提供する。この愚直なまでのこだわりが、ファンを惹きつけて離さない。