比類なき自然景観は、決して偶然に残されたものではない。環境省十和田八幡平国立公園管理事務所を中心に、生態系のモニタリングや外来種対策、遊歩道の維持管理など、目立たない地道な保全活動が日々続けられている。原生のブナ林と水質を将来へ受け継ぐための取り組みは、近年ますますその重要度を増している。
観光・旅行産業(エコツーリズム)の現場でも、持続可能性を重視した質の高い体験プログラムへのシフトが鮮明だ。単に景色を消費するのではなく、専門ガイドとともに森の成り立ちや動植物の営みを学ぶネイチャーツーリズム・国立公園景観の価値が再定義されている。環境負荷を最小限に抑えつつ、自然の恩恵を深く味わう旅の作法が、ここ十和田から定着しつつある。