日本の「愛の南京錠」カルチャーは、1990年代前半にこの湘南平から広まったという説が有力視されています。恋人同士が永遠の愛を誓い、名前を書いた南京錠をテレビ塔の金網フェンスにロックして鍵を投げ捨てるというロマンチックな儀式は、瞬く間に全国のカップルへと波及しました。
しかし、ブームの過熱に伴い深刻な問題が発生します。無数に取り付けられた南京錠の総重量は数トンにも達し、金網のたわみや支柱の腐食、サビによる景観悪化、さらには強風時の落下リスクなど安全面での懸念が限界に達しました。その結果、平塚市と管理当局はやむを得ず金網の南京錠を一斉撤去する決断を下しました。
南京錠文化が完全に禁止されたわけではありません。愛の聖地としての歴史を継承するため、レストハウス展望デッキ上に公式モニュメント「ainowa(あいのわ)」が誕生しました。リング状の美しいモニュメントには専用の南京錠を取り付けることができ、安全かつスマートに愛を誓う場所として受け継がれています。なお、モニュメントが一杯になった南京錠は定期的に回収され、平和と縁結びの祈願として丁寧にお焚き上げやリサイクルが行われています。