歴代ポケモンかわいいランキングを読み解く上で、ピカチュウ人気の理由を外すことはできません。開発初期にデザイナーのにしだあつこ氏が生み出したフォルムは、動物行動学者コンラート・ローレンツが提唱した「ベビーシェマ(大きな頭、ふっくらした頬、丸みのある体型)」の黄金比に合致しています。さらに声優の大谷育江氏による感情豊かな鳴き声が命を吹き込み、言語の壁を越えた感情表現を獲得しました。ピカチュウの愛らしさは、計算し尽くされた生体力学的・音響学的な魅力に裏打ちされています。
一方で、イーブイ進化系人気(通称「ブイズ」)の強みは「多様な自己表現と選択の自由」にあります。フェアリータイプを背負ったニンフィアのパステルカラーの愛らしさ、エーフィの気品、ブラッキーのミステリアスな佇まいなど、ユーザーが自分自身のパーソナリティや好みを投影できる仕組みが整っています。この「選べるかわいさ」が、単一キャラクターにはない息の長い支持を生み出している要因です。
そして『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の登場によって、ポケモンSVかわいい新キャラの勢力図は一変しました。特にパモのかわいさ評判は凄まじく、前脚の肉球から放電する仕草や、バトル中に見せる懸命なステップが動画プラットフォームで無数のクリップとして拡散されました。加えて、自作の小さなハンマーを大事そうに抱えながらキョジオーンやコマタナを襲撃するという獰猛な生態を持つ「カヌチャン」の登場は、「かわいさとバイオレンスのギャップ」という新たな熱狂を生み出しました。