最も深刻な打撃を受けているのは現場の医療施設だ。京都府立医科大学附属病院では、複数名の医師が指定医資格を失ったことにより、日常の診療体制に直接的な支障が生じている。強制入院の判断ができる指定医の人数が激減したことで、緊急搬送の受け入れ拒否や他院への転院搬送を余儀なくされるケースが出始めた。
また、同病院から医師の派遣を受けていた地域のメンタルクリニックや自治体の保健福祉部門にも混乱が波及している。指定医による定期診察や意見書作成が滞り、患者やその家族からは「担当医が突然変わった」「今後の治療に支障が出るのではないか」といった悲痛な不安の声が寄せられている。地域医療の安全網が揺らぎ始めているのだ。