ネタにマジレスする心理を紐解くと、単なる「勘違い」だけではなく、人間の認知バイアスや承認欲求が深く関わっていることが分かります。
第一に、文字情報をそのまま額面通りに受け取る「認知的リテラシーの偏り」です。ネット上では表情や声のトーンといった非言語情報(ノンバーバル情報)が削ぎ落とされるため、投稿者が意図した皮肉やユーモアの文脈を読み落とし、字面だけの事実関係に過剰反応してしまいます。
第二に、「知識欲と自己顕示欲」です。「誤った情報を正したい」「自分の正確な知識を周囲に示したい」という無意識の知性アピールが働き、結果として相手の意図を無視した正論パンチを繰り出してしまいます。
では、マジレスが嫌われる理由はどこにあるのでしょうか。コミュニケーション論の観点から見ると、最大の要因は「共有空間の文脈破壊」にあります。ネタ投稿を行っている場は、参加者同士が「これはフィクションや冗談である」という暗黙の了解(共有前提)のもとで楽しんでいます。そこに無粋な事実指摘が入ると、その場に形成されていたリラックスした空気や一体感が一瞬で崩壊するため、周囲から忌避されるのです。