1950年代、日本映画の黄金期に大映へ入社した中村玉緒は、清楚可憐なお嬢様役から陰影のある難役までを次々とこなし、瞬く間にトップ女優の座へと登り詰める。そこで運命を大きく変えたのが、不世出の怪優・勝新太郎との出逢いであった。
稀代の天才と結ばれたことで始まった激動の私生活。莫大な借金問題や幾多の試練に見舞われながらも、玉緒は決して夫を見捨てることなく、自らの持ち前の明るさと天賦の愛嬌で家庭を守り抜いた。バラエティ番組で見せる親しみやすいキャラクターの奥底には、修羅場を幾度もくぐり抜けてきた大女優ならではの胆力が宿っている。