日本のアルファ化米の歴史を語る上で欠かせないパイオニアが、尾西食品株式会社である。戦時中の1944年、創業者である尾西芳雄が「水さえあればいつでもどこでも炊きたてのごはんが食べられるようにしたい」という強い信念のもと、軍用食として開発をスタートさせたのが始まりだ。
戦後、同社は技術向上を重ね、日本海軍の糧食開発から発展したその知見は、現代の高度な防災備蓄システムへと結実した。農林水産省からも災害時における食料備蓄の重要事業として高く評価され、官民一体となった防災体制の構築に寄与し続けている。尾西芳雄の抱いた執念とも言える情熱が、現在の多様な洋風ラインナップの礎となっていることは疑いようもない。